お福分け

 

 +++++++見聞きした「福」を積んでおくページです+++++++

お福情報をみつけると、リンク先を張ってupしていましたが、リンクに飛べないものなども出てきたので少し整理しました。

 

 2025.12.18「いただいた福」

当室にクリスマスカードが届きました。

じっくりと積み重ねてきた心理療法の来談を終えられて、自分らしく自分だけの人生を歩んでおられるご様子のお便りを嬉しく拝読し、キラキラとした灯りのお裾分けをこちらにおいておきます。

冬至近いこの頃は、闇が一年でもっとも深いぶん、イルミネーション等の灯りで互いを励ましながら、共に闇を渡っていく日々です。

しんどいこともあったけれど、今や自分の人生を自分の足で生きるようになった、という勇敢なかたの力に勇気づけられつつ、いまはまだ暗がりにいる全てのこころの状態に、あたたかい光が届くことを願います。

素敵なカードをありがとうございました。

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2025.12.17「発達課題」

冬至の近いこの頃は、年末年始やクリスマスの喜びや期待をA面に、B面では学齢期の子どもさんの進学進級に関する準備が最盛期を迎えます。

学習と発達に関するリンク等を貼って、「福」紹介とします。

最近の新聞記事に、「グループワークや探究学習は応用学習なので、基礎学力がついていないままだと、その場でキラキラできない。」といった主旨が読み取れるものがありました。(末尾のリンク参照)

 

心理学の立場からは、「勤勉さ」が発達課題となる児童期(小学生頃)に、反復する行為で身につける基礎学力が獲得されていないと、「劣等感」が体験される、というA面とB面のあるこころの構造が連想されます。

「危機介入の箱庭療法」という本には、世界の紛争地帯で生きる子どもが、死と隣り合わせの日常の中でドラッグや酒浸りとなり危険な武器を手にし、希望もなく生きていることが書かれています。

そこへ、箱庭療法の訓練を受けたボランティアたちが出向き、箱庭を置く機会を提供します。

やがて、「畑を耕し農作物を作り、それを売って稼ぎたい」という希望を子どもが抱くようになり、その願いに対して支援金が確保され、箱庭に置かれた農場のイメージが実際に実現していくプロセスが紹介されています。

このようなこころの展開が無ければ、支援金は酒とギャンブルに使用されるだけであっただろう、と書かれています。

こうした心理療法の実例から、「日本の教育事情では基礎学力が獲得しにくくなってしまった」という世相への、ヒントや希望の光が得られるのではないかと考えています。

勤勉さを獲得できるような状況ではない紛争地の子どもが、こころの中にある希望を発見することによって、勤勉さを獲得する可能性を高めています。

日本でも、繰り返し練習して覚えていく基礎学習の機会がない場合や、勤勉さを獲得できずに劣等感を体験している場合であっても、その後の展開では勤勉さを必要とする希望がみつかり、勤勉さを獲得するることもないことではありません。

反復練習には集中力が必要です。

その機会を提供する専門家は、塾の先生が最も適任ではないでしょうか。

リンク先の記事には、マンツーマン学習の機会やその継続性が有効である点が示されていて、心理療法の経験からも頷ける構造である、と考えながら読みました。

 

危機介入の箱庭療法

(リンク先:以下をクリックすると記事に移動します。)

スマホじゃなかった?「学力低下」の意外な盲点 : 読売新聞

「学力があと伸び」する子に必要な4つの力とは? 小学校低学年の子どものために親ができること | ダイヤモンド教育ラボ

3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題:文部科学省

 

2025.12.16「勉強」

「勉強って、そんなむつかしい、嫌なものじゃないの。これまで知らんかったことを知って、できひんかったことができるようになる。そうなったら、嬉しいやん?わかれへんことあって、わかるようになる、って、すごいことやし、わかって喜ぶ子どもの顔は、キラキラしていてやっぱり嬉しいやんか。」

長年、義務教育で教師をされていた方から、うかがったおはなしです。

大学を出てすぐ教員としてのキャリアを積みかさねられ、最後のキャリアを養護教諭で締めくくり、その後もずっと子どもの支援に関わりを持たれていたかたの言葉です。

勉強って、記憶でも効率でも情報でも戦略でもなく、知らないことを知り、できなかったことができるようになり、分からないことが分かるようになる、自分の幅が広がる作業だと、学生さんとディスカッションする機会があるたびに学ばされます。

また、自分が学ぶ立場である時、義務教育を終えてからでもまだ同じ体験ができるのも、人間のありがたいところです。

心理療法でも、おなじようなことが起きていることに、日々気づかされます。

上記のような教育のプロが、学校だけではなく様々なところで活躍してくださると、学校以外にたくさんいる学びたい人達にも、自分の幅を広げる機会がやってきそうです。

 

 

●司法現場を踏まえて考える子どもの諸問題(開催終了)

司法現場で実際数多く、年少から年長までの児童と生活を共にしながら、並行して国家公務員としてその時その時の職責に多様に従事されてきた方の講演でした。近年の子どもにまつわる現状として、おもてだった非行が減じ、不登校、虐待、犯罪等、遷延化する諸問題が増えてきている、という事実を、明確なデータを示して説明されました。それらの情報を知ったことで、子どもの諸問題の予防に身を投じていく必要に駆られ、心理職に転身されたとのことでした。現在は、学校臨床を中心としながら、元々の動機である「子どもが健全な成長発達を遂げる場をつくる」ことに最前線で人生を賭けていこう、という決意でお話を締めくくられました。終始、現場で、臨床で、最前線で、という態度を崩さず、キャリアがあればあるだけ困難に立ち向かい、前に出ていこうとされる姿に、新しい「臨床家」の発達モデルをみる思いでした。多くの聴講者が、様々な現場エピソードに笑ったり泣いたり、とても素朴で力強い、房本先生そのもの、といった講演でした。

【講座内容】第23回心の相談コロキアム:心理支援 司法の現場から教育の現場へ 近年、子どもを取り巻く環境として「いじめ」「ヤングケアラー」「虐待」「不登校」等の様々な問題があり、さらに非行化すると「薬物使用」「闇バイト」等の犯罪に関わっていくこともあります。司法の現場として少年院や少年鑑別所での支援活動、教育の現場としてスクールカウンセラーの支援活動を紹介し、共通の問題点や今後の展開について提起し、支援者として「できることは何か」を考えてみたいと思います。 2024年度秋期公開講座「第23回心の相談コロキアム: 心理支援 司法の現場から教育の現場へ」【Peatix】

 

●認知症予防のあれこれ

https://jp.lifree.com/ja/dementia-prevention.html

 

元々、このページの「認知機能の予備力を鍛えよう」(「知的活動」10年後に備えて脳の予備力を作る)に引用された、101歳の修道女のおはなしが好きで、いろいろな機会に話しています。

認知機能を衰えさせないためには、日々の自分の役割が大切、と学ばされます。

 

●脳に良い朝の習慣

https://croissant-online.jp/health/198986/2/

 

脳内科医の先生が提唱する、朝の習慣20項目が紹介されています。

デジタルな視覚情報を、受け身にただ眺めることが多い現代生活。

ラジオや、手書き文字、作業しながら歌を歌うなど、脳の機能を偏らせないようなバランスが大事、と理解しました。

13項目目は唯一やりたくないので、ハードルを下げ、やってみると、同じ事を繰り返してしまう自分を発見します。

脳の伝達系がぐるぐる、ワンパターンになるのだなと気づかされ、テーマ縛りで再度挑戦すると、延々とできる自分を発見しました。

13項目目は、「お題を決めたしりとり」です。

  

●ETHレクチャーシリーズ

書籍検索 - 創元社

ユング心理学の、C.G.ユングの講義録シリーズです。

2025年には、既刊書は4冊になりました。

2020年刊行の「近代心理学の歴史」の衝撃は、忘れられない体験になりました。

色々なところで声に出して読んでみる体験をしたことで、まるで神話やおとぎ話のように記憶されています。

講義録は大学の授業の聞き書きのようなものですが、よく聴いていた人の書き写したノートが人を助けるように、聴く以上の体験をすることができるのが、このシリーズの労作のたまものです。

 

●2024年の新刊書

書籍詳細 - 意識と無意識 - 創元社 (sogensha.co.jp)

 刊行がいつも楽しみなシリーズから、ユング心理学の、ユングによる講義に関する新刊が、創元社より出版されています。

わかりやすく、声に出して読むと、講演そのものの場にいるような体験がされる、美しい翻訳です。

なお、創元社のホームページには、心理学に関するオンラインレクチャー等の情報も適宜、掲載されているようです。現任専門職向けのものが多いようです。